インターネット上の情報管理機構
" Information Management System" on Internet
1.はじめに
脱工業社会、情報社会さらには高度情報社会へと呼び方は変遷しつつも、21世紀に向かう今日の社会的枠組みの変化は、「情報」を軸とした変革として捉えることができよう。「情報」を基軸に、製造業の枠組みや商構造、さらには行政の構造まで含めて従来のあらゆる枠組みが新たな構造を模索し転換しつつあることは、話題となっているCALSやEC(エレクトロニック・コマース)、GII政策の例を挙げるまでもなく明らかと言える。これらの新しい構造を構成する技術的基盤を与えるのが「情報技術(Information Technology)」であり、それに裏付けされた「情報管理機構」の進展と言えよう。
特に、1990年代に入って一挙に広まったネットワークの普及と発展は、紙媒体を前提とする従来の情報管理機構に対して根底的な改革を迫るとともに、それまでのコンピュータ利用における常識をも一変し、情報管理機構の構築に対する新しいパラダイムを求めつつある。今日のネットワークを中核とする電子化情報の普及は、人類の歴史において文字や紙、印刷技術の発明がもたらした社会的変革と比較しても、決して小さくない変革を社会に与えつつあるようにも捉えられる。本稿では、インターネットを含むネットワーク及びそこで扱われる電子化情報の特質を探り、これまでの情報管理機構と今日求められている新しい機構との特性の相違、また電子化情報を前提においた情報管理機構の今後の展開を考察してみる。
2. ネットワークの普及とWWW
ネットワーク、特にインターネットは最近になってさらにその普及速度を加速している。この短期間での変化を経年的に捉え、将来を展望することは困難ではあるが、新しい情報管理機構の構造を推測するための1つの方法として、これまでの経緯をたどり現在起こっている変化の趨勢を捉えてみる。
1)インターネットの変遷と進展
広く知られているように、インターネットは1969年に米国で始まったARPANETをその起源としている。ARPANETは軍事的研究目的のため、米国の研究機関を結ぶ研究ネットワークとして開設された。また、1981年にはARPANETに参加できなかった大学や研究機関に対して、ARPANET上と同様な機能の提供を目的としCSNETが始まり、米国内に限らず世界中の研究機関へも環境が提供されるようになった。
これらの展開の後、1986年には米国政府機関の1つであるNSF(全米科学財団)がNSFNETを構築し、インターネットの中心となった。このいずれにおいても当初の構築目的ならびに資金の性格から、利用者ならびに利用範囲に制限が設けられていた。このような制限付きのネットワークに対して、商用利用を含めて制約のない一般市民への開放に向けた要請が高まり、政府資金によらない部分がインターネットの中に広がりだした。しかしながらNSFNETをバックボーンとした商用利用は許されておらず、別経路を流すことが原則とされた。1991年に至り、商用トラフィックの相互接続点CIXが発足し、現在の制限のないインターネットが実現された。以来、インターネットは爆発的とも言える普及を見せるに至っている。すなわち、インターネットは当初から今日のようなパブリックなネットワークとしての性格を予定していたものではなく、時代背景とともに次第にその性格を変えつつ、今日に至っているものと言える。
表1は米国Network
Wizards社が集計したデータである。インターネットに接続されているホストは1981年には213台しかなかったが、1991年10月には617,000台になり、1996年7月には12,881,000台にまで増加している。1989年以降の毎年7月のみに注目すると、1年ごとに倍増していることが読み取られる。
一方、日本においても、ここ2~3年急速な普及を示している。表2はJPNICが提供しているデータであり、ドメイン名に「JP」の付くドメインがいくつ接続されているかを集計したものである。各年の12月の接続ドメイン数を比較してみると、92年から94年まで、毎年約1.5倍程度の増加であったのが、95年においては前年の2倍となり、95年から96年では3倍に及ぶ増加を示している。ここから正確なユーザ数を求めることはできないが、米国Network
Wizards社の統計によれば、日本国内のホスト数は現在約50万台に及ぶ(表3)。ホスト1台あたりの潜在的なユーザの数を10と仮定すると、日本国内の利用者は既に約500万人を数え、全世界では1億2,000万人に上る利用者数であると推定される。
この急増の背景には、前述した商用インターネット・サービスの実現があり、他方インターネットに接続するパソコン等のハードウエアの低価格化があると思われる。これらの背景のもとに、当初は研究機関を対象に開設されたネットワークが、90年代に入っての商用利用の展開とともに一般企業へと普及し、さらに今日では個人ユーザ(家庭からの接続)の急速な加入により利用者数を幾何級数的に拡大している状況にあると理解される。それとともにネットワークの利用形態もパーソナル・ユースに急速に傾斜しつつあり、現在では、CATV経由でのインターネットの接続が開始され始め、またテレビにインターネットへの接続機能を搭載した製品が売り出される時代を迎えている。
2)ネットワークの上で実現されたサービス
インターネット上で実現され、よく使われているサービスとして以下のものが挙げられる。
- WWW(World-Wide Web)
- 電子メール
- ftp
- NetNews
- telnet
このなかでも「WWW(World-Wide
Web)」の出現は、インターネットの普及に大きく貢献したとともに、インターネットの性格を大きく変えるものでもあった。WWWの出現を基準年とし、それ以前をBW(Before Web)それ以降をAW(After Web)と呼びネットワーク利用の世代的相違を称する見方もある程である。
WWWは1989年にCERN(Centre
Europeen pour la Recherche Nucleaire)のTim Berners
Lee氏らによって、研究者間での知識(情報)共有のシステムとして案出された。WWWは、イリノイ大学NCSAによるブラウザ「Mosaic」の開発によって、優れた操作性を持つユーザ・インターフェイスが提供され、瞬く間に世界中に広まっていった。
WWWは、ネットワーク上に点在する情報を「ハイパーテキスト」によって関係付け、文字に限らず、音声、画像(静止画、動画)等を含めた、あらゆる電子化情報の取得と表示を極めて簡単な操作で可能とする点で、従来の情報サービス機構とは一線を劃すものである。WWWの出現により、インターネットは更なる普及のきっかけを与えられることとなった。インターネットの商用利用の開始時期とWWWの開発時期が相前後しているのは偶然であろうが、WWWを用いたインターネット利用が瞬く間に世界に受け入れられ、テレビや雑誌等ではWWWとインターネットを混同している例も時折見受けられるほど、WWWはインターネット上で広く使用されるに至っている。
またWWWは、インターネット全体に及ぶパーソナル利用への傾斜とともに、利用者の絶対数を増加させるとともに、青年層に止まらず、若年層から高年齢層まで幅広く利用者の年齢層までを広げている。それに伴い、単に情報を検索利用する立場にとどまることなく、積極的に情報を発信する者も多く現れるようになった。WWWでの情報発信においては、WWWサーバの構築にこそある程度の技術力や設備が必要とされるものではあるが、発信する情報を作成する目的に限定すれば、HTML(Hyper
Text Markup
Laungage)で情報を記述することにより、比較的容易に視覚的な発信情報が作成可能である。このように個人で作成したHTMLデータは、インターネット・サービス・プロバイダが実施しているレンタル・サーバを利用することで、今日では広く世界へ向けて数多く情報発信されている。
3.ネットワークのもとでの電子化情報による情報交換の特徴
インターネットを始めとするネットワークのメディアとしての特質は、扱う情報がすべてディジタル化された電子化情報であるという点にある。また、電子化情報は従来の紙媒体を主体とする情報に比較し、様々な優位性を持つと同時に、これまでと異なる情報管理上の仕組みを必要とするものでもある。すなわち、ネットワーク上での電子化情報による情報交換の仕組みは、これまで暗黙のうちに受け入れてきた情報交換に際する数々の制約を克服するための手段を与える反面、その特性を活かすため、従来の情報管理機構上の常識にとらわれない、新しい観点からの取り組みが必要とされる。
1)提供者と利用者間の距離の消失
ネットワーク上で実現される電子化情報の交換においては、情報提供者と利用者間の物理的な距離が事実上一挙に圧縮される。地球を覆うインターネットの巨大な網は、確かに巨大なものと言えるが、利用者が捉える感覚的な距離は限りなく小さいものとなる。インターネット上の特定サーバにアクセスする場合、そのサーバ所在地が隣のビルであっても地球の裏側であっても、時間距離は等しいものと考えてよい。しかも、前述のWWWの普及により、URL(Uniform
Resource
Locator)指定のもとに、物理的な情報所在とは無関係に論理的なリンク関係に従った情報の取得が可能とされている。すなわち、ネットワークによる情報交換は、これまで物理的・心理的にあった国境による情報交換のバリアを超え、いわゆるボーダレスな情報交換を実現するものでもある。
インターネットのもとにおいては、情報取得に関わる時間的距離は物理的な距離そのものよりも、むしろネットワークの転送速度やサーバ側のシステム構成等の要件に大きく左右されるものとなる。
2) オンディマンド型の情報提供の実現
情報の提供や交換において、従来からのメディア(出版/放送)のもとでは、利用者(視聴者)全員が同量・同質の情報にアクセスすることが前提とされてきた。しかも、放送メディアにおいては、それが同時になされる必要があった。インターネット上では、提供者(発信者)の意志により情報発信が実行される蓄積型情報交換(電子メールやNetNewsなど)に加えて、利用者側からの起動により情報の取得が実行されるオンディマンド型の情報提供・交換の実現が可能となる。インターネット上に実現されたこの種の仕組みとしてはWWWの他、gopher、ftp等が挙げられる。オンディマンド型の情報提供においては、利用者が必要な時にアクセスし、必要なだけ情報を取り出すものとなる。すなわち電子化情報のオンデマンド提供は、不要な情報資源の流通を抑制するとともに、利用者側に情報選択の自由度を増す等の利点がある。また、既存のメディアにおける普及と展開は情報提供者が整えた設備とツールにより進展するものであり、情報提供事業は、それぞれがカバーしている範囲内に利用者をより多く囲い込むことにより事業の拡大が進められるものであったのに対し、インターネットにおける各種のツール類は、特定の情報提供事業により整備されたものではなく、むしろ利用者が主導的に実現してきたものと言える。利用者が支持し、広く普及したツールを前提に、情報提供者は共通した構造で各々の領域の情報提供を実現している。このため情報の利用者は、特定の情報提供者に限定されることなく同じ操作で多様な情報源からの情報取得が可能となった。実際に、今日の情報発信者の増加によってあらゆる分野の情報が集積され、利用者側のディマンドに従って検索提供されるに至っている。善し悪しは別として、ハイパーリンクをたどるうちに、化学分野の情報にアクセスしていたのが、いつのまにか文学分野の情報に到達することもあり得る。
3)分散協調型情報提供の実現
元来ネットワークは1台のコンピュータ上で行っていた処理を、複数のコンピュータ上で分散して処理する機構として発展した。更にインターネットはその発生当初から、目的の1つとして遠隔地間での情報交換や共有を意図するものであった。従って、ネットワーク上で流通する情報は1カ所に集中し統制管理されるものではない。むしろネットワーク上での複数の情報発生源のもとに分散配置されることにより、情報の更新や追加の面での効率化が可能となっている。実際、WWWで扱う情報は、インターネット上に配置された多数のWWWサーバが提供するものであり、ある主体のもとに一元管理されているわけではないが、ハイパーリンクの機能によって見かけだけでは分散を感じさせないものとなっている。すなわち、ネットワークは適切な技術を適応させれば、1つの巨大な情報管理機構とも見なすことができる。
4)情報の恒久性
利用者が自らのもとにコンピュータやプリンタを通して電子化情報を取り寄せたとしても、その情報を提供したサーバ側の情報量には全く変化がない。その情報に対するアクセス数が増加しても同じである。また、電子化情報は繰り返しアクセスによってその品質に影響がでることもないし、利用者が自分の環境内に複写してきた情報は、サーバにあるオリジナルと何ら変わることはない。すなわち、電子化情報では、オリジナルの情報と複写された情報との間における品質上の差異は発生しないし、情報提供により、提供者側で蓄積されている財の総量も変化しない。ここに、一般の物財の流通・交換とは全く異質な流通構造が実現されることとなる。しかも、電子化情報はアクセスや時間の経過による劣化が発生しないため、情報を保存している媒体が物理的に破損しない限り、恒久的な保存が可能と捉えられる。
5)情報形態を横断する単純な定着形式
電子化情報は、いずれも0と1からなる電気的な信号の集合によって形成されるものであり、その対象がテキスト情報であっても、図や表、もしくは動画像であっても同様である。単純な2種類の記号で構成された電子化情報は、組み合わせにより、様々な形態の情報を定着させることが可能である。このため、書物や写真といった違った形を持ち、従来個別の手段による表現や保管方法を採ってきた情報であっても、電子化された場合には、そのいずれもがコンピュータとネットワークで保管され、流通し表現されることとなる。
4.ネットワーク上の情報管理機構の問題点
インターネットに代表されるネットワーク機構は、ここ数年の間に急速に普及したものであり、これまでのメディアが潜在的・顕在的に抱えていた多くの制約をブレークスルーする可能性を与えるものと言える。一方、ネットワーク上での情報交換の実現に際しては、これまでコンピュータや通信の世界で発展してきた情報技術(Information Technology)が適用されることとなる。しかしながら、これら情報技術は地球規模でのネットワークの出現以前より発展を重ねてきたものであることから、必ずしも、インターネットの特性を考慮にいれ、それを活かす意味で、適用されてきたものとは言い難い。またWWWの出現は、前述のAfter Web、Before Webとして情報技術の歴史的変遷を現す言葉に代表されるよう、これまでの情報技術における常識に数々の疑問を投げかけ、新たな枠組みを求めつつある。
1)仕組みに対する依存性の問題
分散処理においては、サーバと呼ばれる情報提供機構と、クライアントと呼ばれる利用者側機構との機能分担のもとに意図したプロセスが実行される。インターネットにおいて実現されたサービスも、広域に分散された1つの分散処理の体系として捉えることができる。ワークステーションやパーソナルコンピュータの普及とともに広く用いられるようになったLAN上でのRDBを中核に置いた分散処理に基づく情報管理機構は、図1のように、各プロセスをクライアントとサーバ間で分担しており、各アプリケーションに沿って各々のプロセスが、不可分の関係を持って設計されている。つまり、特定のサービスに対するクライアント・アプリケーションとサーバ・プロセスは1対1に対応している必要があり、その原則に従えば、複数のサービスを分散処理として実現する場合にはクライアント側、またはサーバ側に、サービス数に相当する数のプロセスの形成が必要となる。インターネット上にある豊富なサービスの各々が、各々個別のアプリケーション設計によるものとされた場合、利用者は膨大な数のクライアント・プロセスを整えなければならなくなるものと言える。
2)多様な情報形式への対処
利用者主導で形成されてきた経緯と性格を持つインターネット環境においては、目的を限定することなく、参加者の各々の意図に従って多様な情報提供と交換がなされる。しかしながら、情報を表現する形式(コード体系など)は、これまでの情報技術の発展のもとに、各々対象とする情報の形式に従って多くの体系が利用されるに至っている。また同じ目的の情報であっても複数のデータ形式が混在利用されているのが実状と言える。文字データに関して取り上げれば、JISコード、シフトJISコード、またEUC-JISコードなどが混在利用され、画像データにおいては40前後のデータ形式が数えられる程になっている。このため、提供者が選択した特定のデータ形式が、ネットワーク全体から見た場合に、必ずしも一般的な形式ではないことも出現する。ネットワーク参加者横断的に情報の交換と共有の実現を図るためには、これらデータ形式への標準の選定や、データ形式変換ツールの充実が重要な課題として浮かび上がってくる。
3) 提供者主導型情報提供のもとでの制約
これまでの情報管理の構造が、あくまで情報提供者側での管理下に置かれていたのに比べ、インターネットはむしろ情報利用者が推進する情報管理構造であると言える。すなわち情報管理の主体が提供側から利用側へ大きくシフトしている状況にある。
しかしながら、現在利用されているインターネット上でのサービス(gopher、ftp等)は、蓄積や検索の機能が十分ではなく、利用者主体といえども非定型な利用者の情報取得に関わる要請をあまねく受け入れる構造にないことから、情報の入出力に際しては、情報提供者や利用者がそれらを補助する必要が生じる。
ftpを例にすると、情報提供者には提供情報をftpサーバ上のどこに格納するかの決定と管理が必要とされ、利用者はサーバ上のディレクトリ名を頼りに目的の情報を探りあてる操作が求められる。このため、提供者と利用者の間で情報の所在や分類についての共通認識が成立していなければ、蓄積された情報の検索や共有化は困難となる。実際に情報の所在や管理に関しては、提供者側によって決定されるのが自然であることから、依然として情報利用者は提供者側での意図に従う図式が見て取れる。
すなわち、情報提供や交換は、本来利用者と提供者の双方の合意と理解のもとに実行されることが望まれるが、実際の情報管理機構の構成は、提供者側が蓄積時点で定めた構造が支配し、利用者側での検索の仕組みや、出力利用に制約を与えている。
また、1,200万台を超えるホスト・コンピュータが接続された今日のネットワークにおいては、情報源の数と情報の量は膨大となり、情報利用者が目的に沿った情報を効率よく入手可能とするためには、情報提供者横断的なガイド機構の成立が必要とされている。
5.WWWにおける課題への取り組み
1)情報源横断的な情報提供機構としてのWWW
前章に挙げた問題点や制約を解決する意味で、WWWは極めて好都合な仕組みとして考えられる。もちろん、WWWもクライアント/サーバ形式の仕組みによるものではあるが、図1に示した情報管理機構のモデルとは、様子を異にしている。WWWは図2に示す仕組みのもとに情報管理機能としての機能を実現するものである。
この図に示されるように、WWWを構成する要素は「情報の検索」と「情報の出力」機能に止まる。WWWが検索し出力する情報はWWW以外のツールや仕組みで入力、蓄積されることを前提においている。従来のRDBを中核においた分散処理体系と大きく異なるのはこの点であって、WWWは、あくまで「サーバ上に情報ありき」が前提となる。
WWWにおいては、利用者の要求に応じて該当サーバがサーバ機上にあるファイルを送信し、クライアント・アプリケーションは、受信した情報を表示する役割を持つ。ここで、WWWサーバがクライアントに送り出せる情報は、サーバ側のディレクトリ上にWWWのルールにそって準備されたファイルであるという制限が付く。例えば、RDB等で管理されている情報は、提供者があらかじめRDBより取り出し、WWWのルールに従ったファイルとして準備しないとWWWの基本機能では提供できない。また、同様の理由をもって、動的な情報にも対応できない。これらの制約に対する対策としてWWWでは、機能を拡張するためのインターフェイスを組み込む方法を選んでいる。
以下に挙げるのが、各種WWWサーバに実装されている機能拡張のインターフェイスである。
- SSI(Server Side Include)
- SCGI(Common Gateway Interface)
- Sモジュール
最も一般的に広く使われているのはCGIと思われる。これはWWWサーバがCGIプログラムと総称される一種の外部プログラムを起動し、その実行結果をクライアントへ転送するものである。CGIプログラムを追加することでRDB等の他の管理機構との連携や、動的な情報収集といった拡張が可能となる。
現在最も多く使用されていると言われているWWWサーバ「Apache」等で実装されているモジュール機能は、外部プログラムを起動するのではなく、WWWサーバ自身に拡張する機能を組み込む方法を採っている。CGIでは外部プログラムを起動するためにサーバ側の資源を多く消費し、処理速度の上でも制限があるが、Apacheで採用されているモジュール方式ではWWWサーバ自身が拡張された機能を実行するため、CGIより高速で無駄がないファイル連携が実現される。
一方、WWWのクライアント側はブラウザ(browser)と呼ばれることが多い。本来ならば、ブラウザはデータベースやファイルの内容を表示するプログラムを指す言葉であるが、今ではWWWのクライアント・プログラムを指すことの方が一般的となった。ブラウザ自身の持つ本来の機能はWWWサーバに要求を出し、HTML形式の結果集合を受け取って画面に表示することにある。だがブラウザの殆ど(WWWクライアントのすべてではない)は、それに加えてftpやGopher等の他のサービスを提供するサーバへの直接接続が可能とされている。このため、利用者は複数のアプリケーションを使い分ける煩わしさから解放されつつある。
WWWブラウザ自身が表示可能なデータ形式は、文字型情報であればplain
TextとHTML、画像であればGIF形式とBITMAP形式程度である。しかし、前述のようにインターネット空間においては、多様なデータ形式による情報が流通しているため、多くのWWWブラウザは外部アプリケーションへのプロセス連携を実現している。サーバからクライアントに送られるデータにMIME(Multiple
Internet Mail Extensions)形式を採用することで、情報のデータ形式を指定し、適切な外部アプリケーションへ起動をかけることで多様な情報の表示出力が可能となっている。
2)膨大かつ多様な情報への対処
これらのサーバ機能の拡張機能と、クライアント側での他サービスとの連携機能、そして受信データ形式による外部アプリケーション起動機能は、情報交換における仕組みとアプリケーションへの依存性を、大きく改善しつつあるものと言える。一方、この特性が、インターネット上での情報量の氾濫を招いたとの皮肉な見方もできる。情報コンテンツの作成/編集の容易さや、文字には限らない表現方法の豊富さが多くのWWWサーバを産み、インターネット上での膨大な数に昇る情報提供機構を成立させた。このため、個別の情報提供機構に止まることなく、ネットワーク上の情報源を、一定の観点から整理し、情報利用者側での効率の良い情報入手を可能とする仕組みが求められるようになってきた。
その答えの1つが、Yahoo!(http://WWW.yahoo.com/)のような分野別カタログサービスの実現であり、もう1つがAltaVista(http://WWW.altavista.digital.com)やOpentext(http://index.opentext.net)のような検索サービスである。前者は情報を体系化して分類し情報のカタログとして情報の所在情報を与え、後者はネットワーク上の情報を収集し、検索切り口を整えることにより目的の情報を見つけだせるようにしたものである。どちらの場合も利用者に提供されるのは、利用者の求めているであろうサイトへのハイパーリンクのリストである。また、これらの検索サービス自体がWWWサーバの拡張機能を利用しており、WWWの出現を得てはじめて実現されたものとも言える。
6.次代の情報管理機構
WWWによって、電子的情報の交換機構は大きく進展したが、今後予想される展開を踏まえれば、解決しなければならないことも多く残されている。
1) 情報の内容と体裁・構造の分離
「情報」と総称されつつも、主として文字列によって表現される「情報の内容」そのものと、その情報を表示するに際する「表示体裁」、また記述順序や参照関係を現す「情報の構造」と言う3種の側面から捉えることができる。これまでの情報媒体である書籍を捉えると、これらの3種の要素は固定化され、いずれの利用者(読者)も、同じ内容の情報を同じ体裁で、また同じ構成をもって情報を利用することとされた。すなわち情報提供に際して、上記3種の要素は不可分のものとして提供され利用されてきた。
電子化情報といえども、利用者が情報を理解するためには、単なる文字コードの連なりとして内容を入手するのではなく、情報の体裁や構造を併せ、一体として表示する必要があることは言うまでもない。ここに、従来のメディアでは存在しなかった新たな課題が発生する。
電子化情報においては、情報を表現する上記3種の要素は、おのおのが情報を現すためのデータとして整えられ、利用者の要求に従ってデータが組み合わされクライアントに送信されることとなる。しかしながら、WWWにおいて広く利用されているハイパーテキストの場合には、情報の表示・取得順序は利用者側の操作に委ねられることとなる。また利用者が情報表示に際して使用する機器類はさまざまであり、そこでの制約から必ずしも提供者側で用いた作成環境と同等の表示体裁が得られるとは保証されない。すなわち、情報の表示体裁は、利用者側の意図や、利用者側でのシステム環境の変化にもっとも影響を受けやすい部分であると言える。
今日、多様な表示体裁を可能とする目的のもとに、様々なソフトウエアやハードウエアが出現し、刻々と新たな仕組みが提供されつつある。すなわち、情報の内容そのものは変化せずとも、情報の表示機構の進展は著しい。従来のメディアと同様に、情報の内容と表示体裁や構造のデータが不可分のものとして扱われた場合、情報提供者は新たな情報表示機構の出現のつど、提供情報を編成し直さなければならなくなる。このため、電子化情報の管理にあたっては、情報の内容、表示体裁、情報の構造が、特定のシステム環境に依存することのないよう、おのおの独立した扱いを考慮せざるを得ないものとなる。これらの認識のもとにHTMLの次期バージョン(HTML3.2)では、スタイル・シートと言う概念を導入し、HTML自体の持つ表現力を更に広げようとしている。この試みは、内容と体裁を分離独立させることを意図したものではないが、画面表示のためのHTMLと言う束縛から離れられれば、電子化情報の表示に関わる共通的な基盤を与える可能性を持つもとの捉えられる。
さらにこれまでのメディアを支配していた、情報の内容と表示体裁は提供者が規定するものであるとの常識に対して、若干の疑問が発生する。同じ内容であっても、利用者により部分的に抽出利用したり、表示上のフォントサイズを変えて表示したいとする要求が発生しても不思議はない。この点、著作権法に定める同一性保持権等、著作者人格権に関わる権利保護の問題はあるが、情報の利用者側の立場に立てば、情報の表示形式が提供者により一方的に定められていることは、大きな制約とも言えよう。ハイパーテキストやサブフレームの考え方が発展し、利用者側で出力表示形式を設定できる構造が出現する可能性も考えられるものである。この場合においては、明らかに情報の内容と表示体裁に関わるデータは、全く別なものとして扱われることとなる。
また、情報の構造についても同様な課題が指摘される。HTML形式によれば、利用者側でのハイパー表示を念頭に、提供者は1つの情報をあらかじめ複数の要素に分割して格納提供している。このため、仮に利用者がその情報全体を必要とする場合は、URLを手がかりに関連する情報を渡り歩き、情報取得操作を繰り返して必要と情報要素すべてを取り込まなければならないこととなる。逆に、提供者がある部分の印字を要求する場合にあっても、全体が自動的に印刷されてしまう結果を招いている。
これは情報の構造を想定した情報管理機構が実現されていないことを原因としている。情報を内容と体裁に分割することに加えて、更に情報の構造を独立させることが求められよう。つまり、情報の構造とは、情報の内容と体裁の各パーツを分解したり、組み立てたりする働きをするものであり、内容と体裁から独立させれば、利用者は利用者の望むままの粒度(すなわち冊子体全体やある特定記事もしくは、その記事のなかの一節など)を指定して情報を入手できるようになる。
2)膨大な情報量への対処
今日では、もはやインターネット上にある膨大な情報を1つの機構のもとに管理することは不可能である。また、日に日に拡大する利用者の要求は限りなく成長していくことが予想される。現在の検索サービスや分野別カタログのようなサービスが将来にわたって同等の機能を継続的に提供していく上で、収集する情報量と、それらから作成する検索インデックスは大きくなることはあっても、縮小することはあり得ない。現在のWWWの機構のように、各々のサーバが独立して情報提供機能を果たしていく場合、これらのサーバを横断的に見通し、利用者に情報接近への方途を与えるサービスは、年々倍増するサーバ数に追われることとなろう。
ここに、各情報管理機構が独立するだけでなく、相互に協調する機能を備えていくことが期待される。すなわち利用者が、ある特定の情報管理機構に検索の要求を送った場合においても、要求を受けた情報管理機構が必要に応じて他の情報管理機構にも検索を要求する類の情報検索上での協調動作が期待される。このような協調機能を各サーバが共通に備えたならば、現在のように集中型の検索サービスや分野別カタログは必要なくなるものと思われる。
現在DNS(Domain
Name
Server)は、インターネット上の全ドメイン名を分散して管理し問い合わせに対して協調して応答している。また、従来からのデータベースサービスにおいても、他のデータベース機関との連携のもとに、ゲートウエイサービスを展開しつつある。現在の、URLによる情報のリンクに加えて、この種の機構の発展により、情報利用者に情報利用上の多くの便宜を実現することが期待される。
3) インターネット上に実現が期待される新しい情報管理機構
今後、インターネット上での情報管理機構を考える場合、各々の機能面からは次のような要件が求められてくるものと考える。
・入力機構
提供する情報について、著作者が著作に際して制約を意識することなく入力が可能とされることが求められる。その際、情報の表示形式に関してもWYSIWYGを確保でき、内容と表示体裁を視認しながら入力ができることが望ましい。 また、このようにして設定される表示体裁は、ディフォールトとして、一般の情報流通に供せられることとなるが、前述したように、利用者側での表示体裁選択の自由を認めるとすれば、著作時の情報の内容そのものと、表示体裁、また情報の構造は相互に可分とされることが必要となる。
・蓄積機構
入力された情報を内容、体裁、構造に分割して相互の緩やかなリンク関係を維持しつつ蓄積することが必要とされる。これらの、各々性格の異なる情報要素は、利用者側の要求に基づいて送信され、利用者側機構において再構成されて情報として再現される。
しかしながら、このように提供者があらかじめ定めた情報の表示構造に固定されることなく、利用者側の意図によって表示体裁や構造上の改変を、ある程度認めることも望まれよう。その場合、利用者側において、これら3種の情報要素を組み合わせ取得できることと併せて、その一部を自らの目的に応じて改造することが可能とされる必要がある。
一方、情報の蓄積にあたっては、対象とする情報のすべての特性を損なうことなく蓄積が可能とすることが必要とされると同時に、情報表示の急速な変化に左右されない、情報表示機構非依存の、恒久的な情報蓄積が望まれる。
・検索機構
図書十進分類法や、書誌的情報による検索切り口などの従来からの検索機構に加えて、今日ではフルテキスト検索に代表される、利用者の自由なアクセスパスを実現する検索機構の開発が盛んである。これらにより、上記の表示上の自由度ともに、検索におけるアクセスパスについても、次第に改革が進み、新しい機構が提供されつつある。従って、検索機構としては、従来のように、提供側の準備を前提とし、その範囲での検索可能性に限定されることなく、今後の様々な検索手法の開発とあいまって、利用者側の自由度を高めた検索機構への展開を予定しておくことが必要とされる。このことは、当然的に蓄積機構と検索機構とが相互に非依存の関係に置かれることを求めるものでもある。
・出力機構
マルチメディアへの急速な傾斜とともに、今日のパーソナルコンピュータにおいては、多様な情報の表示を可能とするべく技術開発が盛んである。このことは、当然に情報表示機構の改革を伴うものであり、今後とも多くの新しい技術が展開されてくることは疑いない。従って、蓄積機構側での情報の表示体裁と情報の内容の分離格納を実現することと併せて、情報の出力においても現存する特定の表示技術に依存しない構造が望まれる。
また、これまで提供者が決定するものとされた情報表示体裁も、利用者側での選択を許す構造に近づいていくことも予想される。すなわち1つの情報についても、利用者の選択により別途な情報表示形態を指定可能とすることも予想されるものであり、この種の情報表示用ソフトウエアが、JAVA形式でのアプレットと同様にネットワークを経由して利用者が選択利用したり、利用者自身が表示体裁用プログラムを構成することも予想されよう。
・ 利用者に向けた情報ガイド機構
上記の情報管理機構上の4つの側面は、ネットワーク上にある各々の情報提供機構とそのクライアントそれぞれに求められる特性として捉えられる。これに対し、膨大化するネットワーク上での情報源を横断的に、利用者側の便宜を図っていくための情報ガイド機構の成立には、上記の4機構とは別途にネットワーク全体としての機構上の検討が必要とされる。すなわち情報ガイド機構の成立には、ネットワーク上にある多数のサーバを1つの情報プールとして扱う統制が必要とされよう。
繰り返し述べたように、今日の膨大な数に上るネットワーク情報源を統制管理する組織機構の成立はもはや不可能と言え、情報技術の面から、それを補うことが必要とされる。具体的には、各々のサーバにあって、その情報格納の状況を監視し、個別情報の格納情報や更新に関わる情報を、利用者や他サーバからの問い合わせに応じて提供できるような機構の成立が期待されることとなる。ここで開示される情報コンテンツに関わる情報は、ネットワーク上のサーバ相互に共通な構造として、相互連携のために用いられることとなる。この結果、利用者は、任意の情報ガイド機構を選択して問い合わせを行った場合でも、相互の情報連携により目的とする情報にたどり着くことが容易とされる。すなわち、サーバ間の相互連携を実現することにより、利用者は個別サーバのコンテンツをあらかじめ知ることなく情報要求を展開することが可能とされよう。
7.おわりに
WWW出現以前は、情報の管理とは情報を発生するもしくは、情報を蓄積する側の機構の命題として捉えられてきた。しかしながら、インターネットに見るパブリックな情報交換の場としての傾斜は、情報提供者の論理としての情報管理の命題に加え、情報利用者側からの情報管理の構造を求めることに結びついてきている。元来情報とは、提供者がその表示体裁や提供に関わる情報構造を、情報の内容と強固に結び付けて提供するものとされていた。すなわち、ある冊子体を前提におけば、著者が記述した情報の内容と、出版者が定めたページレイアウトなどは、一体のものとして利用者(読者)に提供され、利用者は単純にそれを読む(表示出力する)こととされていたものと言えよう。しかしながら情報の電子化が進んだ今日、利用者の手元には多様な情報表示機構が利用可能となり、必ずしも1ページから順に読み進めなければならない条件は成立しない。少なくとも技術的に見れば、利用者の多様な情報入手目的に応じて、多様な表示体裁や、任意に指定される情報の部分的利用が許される時代を迎えている。
このためには、これまで一体化されてきた情報の内容、表示体裁、情報の構造の各々の側面を分離し、用途に応じて組み合わせ利用可能な仕組みとして実現することが求められつつあると捉えられる。すなわち、ある目的を限定した情報管理構造ではなく、多様な情報ニーズを受け入れ、柔軟に対応していく情報管理機構が必要とされている。
一方、情報の表示機構の改革とともに、情報の検索機構も大きく改革される時期を迎えている。これら全体を見れば、これからの情報管理機構とは、ある目的に応じて、情報入力から蓄積、検索表示に至る一連の流れが硬直し強固な組み合わせ構造のもとに実現されるのではなく、各々の機構それぞれが独自に改革・改良されることを前提において、緩やかな機能連携のもとに構成されていくことが必要な時代を迎えていると思われる。
むしろ、今日の課題としては、情報入力から、蓄積、検索、表示出力の各々の非同期な成長を前提において、これら相互間の連携構造そのもののあり方を検討すべき点にあるように思われる。
電子化情報を前提においた情報交換の場は、われわれにとってはじめて経験するメディアである。このため、われわれ自身、従来から親しんできた紙媒体での情報交換構造の電子化として情報管理構造を捉えてしまう傾向がある。すなわち、冊子体の版面そのままのブラウザ端末画面での表示に固執したり、1ページから順に表示していくページ単位での情報表示構造をそのまま電子化情報の世界に持ち込もうとする傾向が否定し難い。
ネットワークがインターネットの出現により、大きく社会的な役割を変えたように、WWWの出現は、情報の管理に際してこれまでの情報管理構造とは大きく性格を異にする「電子化情報」そのものを見据えた、新たな対応を迫っているように感じるところである。
《参考文献》
- 日本インターネット協会編.インターネット白書'96.東京,インプレス,1996,p.22-25,p48-50.
- 次世代WWW研究会.Web進化論.東京,インターナショナル・トムソン・パブリッシング・ジャパン,1996,p1-2-1-4.
- 笹木望,太田晶宏,藤崎真美.HTML&CGI入門.東京,エーアイ出版,1996,p154-177.
- Internet Domain Survey,http://WWW.nw.com/zone/WWW/top.HTML.
- JPNICの情報サービス,http://WWW.nic.ad.jp/jpnic/info/is.HTML.
- Steve G.Steinberg(内田勝訳).求めよ、さらば与えられん(たぶん).WIRED,2(9)42-53,136-137(1996).
- 井澤志充,宇夫洋次郎.WWWサーバーの育て方.Internetworking,3(1)11-16(1996)
[著者抄録]
インターネットに代表されるネットワークの普及は、情報の電子化のもとに地球規模での情報交換と情報共有を可能としつつある。その普及に関しては、WWWの出現が大きなきっかけを与えたと判断される。広くネットワーク利用者に受け入れられたWWWの上においては、これまでの目的を限定し情報提供者主導型で形成されてきた情報管理機構とは異なり、不特定の利用者を前提においた利用者主導型の情報管理機構への転換が進行していると捉えられる。すなわち情報の、入力、蓄積、検索、表示に至る一連のプロセスを提供者側の論理によって固定化された構造のもとに構成するのではなく、各々を緩やかな連携をもって構成し、多様な表示構造や進化しつつある検索構造への対応を柔軟に可能としていくことが求められるようになりつつある。WWWの出現を契機として顕在化した情報管理機構の改革への動きと、今後の見通しについて考察した。
[著者付与キーワード]
ネットワーク,インターネット,電子化情報,情報管理機構,WWW
[Author Abstract]
Global Information Interchange, and Information Sharing become practical among the network users,
especially on the Internet. WWW can be seemed as the trigger for realization of these new practices.
WWW, as widely accepted Information Tool, is driving the change of Information Management Method, from
conventional information-provider-oriented structure to the user-oriented one. In the conventional
structure, the facilities to compose the Information Management System, such as data entry, data
repository, retrieval and presentation, are combined firmly according to the provider's view-point.
Therefore, the new structure required to be composed more flexibly for the adaptability to the various
type of information viewer, and to the new technique of information retrieval. These new features on
the Information Management System are discussed.
[著者付与キーワード]
Network, Internet, Digitize Information, Information Management System, WWW